4月に始まった網走の毛ガニ漁は、前半戦はいままでにないほどの好漁でした。
6月に入りいよいよ後半戦が始まったわけですが今日まで大漁で推移しています。
さて、毛ガニの漁をするときに欠かせないのが「エサ」です。
使うエサは漁師さんにとってみればいわば企業秘密。
本当はナイショなんですが、今日は特別に大公開しちゃいます。
エサの基本は「イカ」です。イカの内臓(ゴロ)が水中にやんわりと溶け出して、広範囲の毛ガニを誘い出します。
エサとしては最高なんですが、最近ちょっと価格が上昇気味です。
価格面で安いのがこの魚「ウグイ」。
皮に厚みがあって身が崩れにくいので、水中でも長持ちするのが特徴です。
変りダネなのがこの「オオカミウオ」ですね。
とても獰猛な魚で貝でもカニでも噛み砕いて食べてしまいます。
この魚に傷を負わされた漁師は数知れません。
カニカゴの中の毛ガニを食べに来ている所を、逆に人間に捕まってしまった哀れなオオカミウオ君。
その行く末は毛ガニのエサにされてしまうのでした。
なんといいますか、まさに因果応報、弱肉強食、ミイラ獲りがミイラになる、昨日のエサは今日の敵といった感じでしょうか。怖いですね~ ホラーですね~
これらの魚は一旦冷凍して使う分だけ海にもって行きます。
もって行く前に小さく切り分ける必要があるのですが、
イカやウグイならこのようにナタでブツ切りにするだけなのでカンタンです。
ガチガチに凍ったオオカミウオとなると人間の力では切ることができません。
そこで活躍するのがこの電動ノコギリです。
この電動ノコギリ、非常に便利なんですが欠点がひとつあります。
それは、しょっちゅうオオカミウオのミンチが顔に飛んでくること。
なにごともパーフェクトなものはそう無いようです。